こんにちは。ダディです。
何故か、僕の父方の祖母、マスばあちゃんの事を思い出しました。
よくコンロの火を消し忘れて、鍋を焦がしたり。
僕が今の妻から貰ってきた牡蠣を、ひちゃかちゃに調理したり。
僕は幼少の頃から、この人を好きになれませんでした。
それは、僕が母に似ており、弟は父に似ていたため、贔屓をされていたのです。
そんな祖母が、父の兄弟の事を話してくれた事があります。
父は5人兄弟の末っ子。
長女、次女、長男、次男、三男。
この順番で生まれたらしい。
僕の父は三男です。
このうち、成人したのは、男だけ。
長女と次女は、戦時中に命を落としたらしい。
どちらも、餓死に近いものだったらしいのです。
ある日、次女が突然、居なくなった事があったそうで。
探して回ると、畑のナスが囓られているのを発見したそうで。
囓られたナスを追っていくと、次女が畑の中で寝ていたそうです。
他にも。
長女か次女か、どちらか不明ですが。
もう食べ物が無く、衰弱していた子供と一緒に市場を歩いていると。
「エビが食べたい」と子供が言ったそうです。
そのエビは、見るからに腐敗した様相。
「あれはダメよ。もう腐っとるから、食べられんよ。」と祖母が言ったのですが。
「エビが食べたい、エビが食べたい。」と子供が言って聞かなかったらしいのです。
このまま我慢を強いるよりも、食べたいといった物を食べさせてやった方が、この子の為になるかも知れないと。
祖母は、そのエビを買って帰ったそうです。
そのエビを炊いたらしいのですが。
やはり悪くなっているエビですから、ニオイがきつかったらしいんです。
それでも、出来る限りの調理をして、子供に食べさせたそうです。
「おいしい、おいしい。お母さん、エビを食べさせてくれて、ありがとう。」と言ったそうです。
それを涙ながらに語る祖母。
当時の僕は、子供は居ませんでしたので。
「あぁ、そりゃ可哀想に。」と思う程度だったのですが。
今は娘が2人居ます。
今、思えば。
もしも、祖母の語った状況と同じような事が起きた時。
僕は祖母と同じように、腐ったエビを買って、それなりに、なんとか食べられるようにして、子供に与えたでしょう。
それが僕の子供達だったら。
この悲しみは、言葉にできない。
実際、想像できないという方が正しいと思います。
だって、今日だって。
「ダディ、見て!お菓子(薄焼きせんべい)でお菓子(厚切りポテトチップス)を挟んで、ハンバーガー♪」と次女。
子供にお菓子を食べさせてあげられる環境。
いつ死ぬか分からないという不安からかけ離れた環境。
普通のことなのですが、一昔前だったら。
決して叶うことのない、幸せな環境だったのかも知れません。
幼い頃に命を落とした僕の伯母にあたる御二人。
「お菓子でお菓子を挟んでハンバーガー♪」
こんな事を言いませんよね。
ウチの子供達よりも、幼くして命を落としている。
そして思ったこと。
やっぱり、平和が1番です。
この平和を享受できなかった先達には。
申し訳ないですが、今から平和にエントリーしてください。
色々と書いたけど。
自分自身が何を言いたいのかというと。
特に言いたいことはない。
強いて言えば。
エナペンを買いに行きたいのですが、もう少し遅い時間まで店を開けてくれませんかね?


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