こんにちは。ダディです。
今日はガスコンロのグリルが爆発してグリルのガラス面が破損したお客さんのお宅に行きました。
お客さんは「ガスは危ないからIHに変えろって娘が言う」と言っていました。
ビジネスチャンスですよね。
お客さんが不安に思っているところを狙って、安全と安心を盾に売上を伸ばせますよね。
しかし、そういうお客さんに対して、希望の商品を売るのが、僕には難しい。
ガスが危ないのは、昔話です。
今は昔、ガスコンロというものありけり、ですよ。
まぁ、安全面でIHが勝ることは間違いありませんけども。
現在はガスコンロでも十分安全です。
強いていうなら「ガス台周りの可燃物に延焼する可能性がある」というところでしょう。
きっと、お客さんも、お客さんの娘さんも、この事を知らないんです。
ということで、お客さん宅にお邪魔して、現調。
ガスコンロを取り替える場合は、5万ちょっと。
IHコンロに変更する場合は、13万ちょっと。
で。
お客さん宅はLPガスでした。
そして、元栓が固着して、閉められない状態。
それなら、LPガス屋を呼んで元栓を修理させるついでに、ガスコンロの安いものを持って来いって言えば、1番安く済むはず。
この事も、お客さんに教えました。
「今はガスでも十分安全。LPガス屋に安いコンロを持って来いって言ったら、原価くらいでコンロを持ってくるはずです。」と。
そしたら、お客さんが言うんです。
「あんたに来てもらっとるのに、他の業者に頼むなんて、そんな失礼なこと、俺にはできん。」と。
僕は、しっかり反論しました。
「僕のことは気にせんで良いです。このお部屋で、別の不具合が起きたら「あん時の人を呼んで」って言ってくれたら、僕はその時にここに来るだけでお金もらえますから。だけん、今回はガス屋で安く済ませた方が良いですよ。」と。
すると、お客さんから言われました。
「娘がIHにしろってね、俺の安全を気にかけて言ってくれているんだろうけど。もうすぐ娘が来るから、ガスでも安全って、説明してくれんかね。」と。
で、娘さんにガスコンロの安全装置の説明をして、IHとガスコンロの概算金額を説明して。
僕の概算で8万円くらい違いますし、僕の見積よりもガス屋に頼んだほうが安くなるという事も説明して。
「まずは、IHにしろガスにしろ、ガスの元栓を修理して貰わないといけません。管理会社に修理依頼の連絡をしてください。」と伝えました。
お客さんも娘さんも、納得してくれた様子だったので。
「じゃあ、僕はこれで失礼します。また別件がありましたら、呼んでください。」と言って退出しました。
この対応を、無償でやったんです。
本来なら、見積現調で費用が発生するんですけども。
費用請求、出来ませんでした。
でもね、良いんです。
安全のためにIHへ変更したい、と言っているお客さんに対して、安全のために新しいガスコンロを設置するという選択肢を増やせただけで、僕は満足しているんです。
でもね、無駄足よ。
今回は訪問する費用から、全額お客様負担と言われていて、見積現調の費用を請求していないんだから、ボランティアですよ。
あとは、自分に言い聞かせるしかない。
ガスが危ないの一点張りで、IHを売りつける話をして売上が上がったところでよ。
その晩に飲む酒が美味ぇかよ。
家に帰って「ガスがアブねぇって思ってる人にIH売りつけて来たぜ!」というよりも。
「ガスも安全になっているよ、って教えてやったから、金にならんかった。」という方が、家族に胸を張って言えると思う。
僕の行いは、お客さんへ最善策を検討してもらう為の、条件提示。
分かり切った結果に対して、自己犠牲を払っているだけ。
ただ、この案件を紹介してくれたクライアントには、少し申し訳ない。
僕の志を、理解してくれるだろうか。
「さすがダディさん、それは良い事をしましたね。」と、かさじぞうのばあさんの様に(https://daddys-diary.com/%e7%ac%a0%e5%9c%b0%e8%94%b5%e3%82%92%e8%aa%ad%e3%82%93%e3%81%a7/)言ってくれるだろうか。
「はぁ?このバカ。せっかく紹介したのに、ちゃんとIH売ってこいや。」と思われないだろうか。
まぁ、クライアントの意見が後者だった場合は、今後の付き合いは控えたいですけどね。
こちらのクライアントは上級の方々なので、きっと前者のような理解を示してくださるはず。
そう信じたい。
そんな虚しさと自身への悲哀で、半泣きの帰り道。
クライアントから連絡がありました。
いつも依頼を受けると「ありがとうございます!」と本当に嬉しそうに言ってくれる担当の女性からでした。
「先程、訪問して頂いたお客様の件なのですが、詳細をお聞かせ頂きたいのですが。」と。
お客さん宅であったことを説明しました。
「ありがとうございます。確認させて頂きました。」と担当さん。
しばらくして、また電話がありました。
「今回の訪問で、ガスの元栓を点検をして頂いているので、依頼内容を差し替えて出張費用をお支払いさせて頂きたいのですが。」と担当さん。
「えっ!?ありがとうございます!大変助かります!」と僕。
「では、依頼書を差し替えて再度送信しますので、古い分は破棄して、更新分で報告書作成をお願いします。」と担当さん。
「承知しました。ありがとうございます。」と、お礼を言いました。
きっとクライアントは、僕の行いを認めてくれたんだろうと思います。
ひょっとしたら「案件潰しやがって!でも点検したっぽいから、こっちで稼ぐぞ!」的な感じなのかも知れませんけど。
おそらく、そんな事は無いと思います。
きっとクライアントも、僕と同じ志を持って業務に当たっているんだと思います。
そして思いました。
今、僕は最高に幸せな環境に居る。
僕の信念を理解してくれる家族が居る。
僕の志を理解してくれるクライアントが居る。
僕の真意を理解してくるお客さんが居る。
僕のことを助けてくれる仲間が居る。
この感謝の気持ちを伝えるには、どうしたら良いんだろう。
とりあえず。
明日は休みだから、セブンイレブンでもう一本、酒を買ってこよう。
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