ダクト換気扇について

今回は住宅の天井に埋め込まれている換気扇について説明します。壁に埋め込まれているものや天井内にあっても換気以外の機能がある製品については除外となりますのでご注意ください。

 浴室やトイレ、洗面所の天井に埋め込まれている換気扇はダクト換気扇と呼ばれるもので、異音がしたり動かなくなったりすることがあります。「近頃、ユニットバスの天井に今までにないくらいの水滴がついている」等の現象が発生する場合の多くが、換気扇の動作不良で浴室が換気されないことによるものです。
 このような不具合の場合は換気扇本体の不良若しくはスイッチの不良です。検電器があれば換気扇本体付近電気配線を調べればスイッチ不良なのか本体不良なのか判別がしやすいです。
 今回はダクト換気扇について記述します。大抵の場合、本体取替が必要です。部品の交換という作業は基本的に行いません。ほとんど形の変わらない後継品があります。微妙に内部部品が変更になって、基本的な品番は変わらず一部数字が増えているといった製品が販売されている事が多いです。「○△10○△□9」→「○△10○△□12」という具合です。

    こんなかんじ 


テキストが見えませんね。

 適合する製品がホームセンター等の一般店舗で在庫を探すことは難しいので、インターネットでの購入をお勧めします。ダクト換気扇にはメーカー保証が無い物が多く、僕の経験上ですが設置後数年で不具合が出たという事もありませんので店舗やメーカー代理店で購入するメリットがあまり無いと思います。

 取り替えれば良いだけなのですが、設置方法が建物によって異なるので作業費の見積は設置条件を確認しなければ出せないことが多いです。
 経験上一番多い設置方法は天井の石膏ボードの上にダクト換気扇があるタイプのものです。これはダクト換気扇のルーバー(吸込口についているカバーで格子状になっているものが多い)を外すと天井にダクト換気扇の吸気部分と同じ大きさの四角い穴が開いています。この場合は本体を取り出せる程度に穴を大きくする必要があります。穴を大きくしても本体寸法と同じ程度の開口であればルーバーで隠れます。
 次に多いのが天井の石膏ボードの下にダクト換気扇の取り付けがされているタイプのもので、本体とほぼ同じ寸法の穴に器具本体を入れている状態になっています。これは前述の穴を大きくするという作業が省かれます。
 あまり多くないタイプのダクト換気扇で、本体が本当に天井の中に設置されて室内からは本体が見えず給気口しかない中間ダクト換気扇です。本体がユニットバス天井裏付近にあることが多く、ユニットバスの天井についている点検口から取り替える事が可能なのですが。
 中には点検口のない洗面所の天井内に設置されている場合もあります。これは天井を解体する他、対応策はありません。天井を解体、本体を取り替え、以後の保守用に点検口を設置して天井を造作、クロス(壁紙)を貼る。換気扇1つのためにこのような作業が発生したことは今まで1度しかありません。

 結局、不具合が発生したら取り替えるほか改善できないので、この作業が必要になった場合の見積依頼は、賃貸物件にお住まいなら賃貸管理業者へ、分譲でお住まいで製品のメーカーが判明しているならメーカーの修理受付が良いと思います。
 たまにメーカーがわからないような設置がされてる場合、マンションであれば管理組合や管理会社へ、戸建ならハウスメーカーへ相談するのが良いと思います。
 自分で作業をしてみたい方、電気工事士の資格が必要になりますのでお気をつけください。

 取り替えの際、僕のお勧めの製品があります。DCモーターのダクト換気扇です。従来のACモーターよりも効率が良いらしく、電気代が約4分の1になるというのです。



 僕の家は入居時にユニットバスの換気扇が壊れていた為、従来型の製品へ取り替えていたのですが、電気代が下がるのに換気効率が上がるという内容を知ったのでDCモータータイプに交換してみました。配線とスイッチを追加することによりONOFFと強弱が切り替えられますが、追加の設置が面倒だったので強のみの利用で良いだろうと従来の配線とスイッチをそのまま利用することにしたのです。
 排気管や排気口部分の手入れや取替も併せて行ったからかもしれませんが、従来型の器具では感じなかった「換気し過ぎで風呂が寒い」という状態に陥りました。ユニットバスの窓と扉を締めているのですが、扉の下部にあるガラリ(隙間の部分)から換気扇が排出した分の空気を吸ってくれます。それが、まあ、寒い。追加作業をするまでの間、入浴中は換気扇を停止していました。
 後日、換気扇の強弱切り替えスイッチを設置して入浴後2〜3時間は強、その後弱に切り替え翌日の入浴中まで動かしっぱなしです。体感では従来品とDCモータータイプの弱が同等の換気効率ではないかと思います。換気扇の電気代は数値上8分の1程度になっているのですが、そもそもそんなに大した消費電力でないので、お勧めしたいポイントは電気代よりも換気性能が上がるというところですね。ユニットバス内に湿気が残るような使い方をすると、どうしてもカビが発生します。あまり良いことではありませんから、置き換えるだけで換気効率が上がりあまり大掛かりな作業にならないDCモーター製品、本当にお勧めです。

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