蛇口の水漏れの種類

こんにちは。ダディです。夜なんですがね。こんにちは。

 僕の仕事で頻度の多い事案を紹介します。蛇口の水漏れです。これが一口に蛇口の水漏れと言っても、どこからの漏れなのかによって当然対処方法が変わってきます。
 まずは水漏れの内容よりも大切な蛇口の名称を説明しながら水漏れの症状を紹介します。「どこから漏れていますか」の問に「蛇口のところです」と答えるのは病院で「どこが痛いのですか」と問われ「体です」と言っている状態です。
 蛇口の本体のことを「水栓」と言います。僕は今の会社に入ってから知りました。


 水栓の水が出るところが「吐水口」です。
 水栓水漏れの中でもかなりの頻度で発生するのがこの吐水口から水が漏れている症状で「止水不良」と言います。水栓の水を出したり止めたりするところが劣化することにより発生します。これを修繕するには劣化した部分を取り替える必要があります。
 昔ながらのハンドルを時計回りに回して水を出すタイプはケレップというコマのようなパッキンがあります。このタイプはあまり種類がないので、部品調達に大きく時間は掛かりません。
 現在主流のキッチンや洗面台に使用されているレバーを上げて(古いものには下げるタイプも有る)水やお湯を出し、左にレバーを動かせばお湯になり、右にレバーを動かせば水になるという動作の水栓は、カートリッジという部品がレバーの根本水栓内部にあります。メーカーや商品によりカートリッジが異なりますので既設の水栓金具のメーカーと品番を確認しておく必要があります。
 現在主流の浴室水栓ではレバーを上げるとシャワー、下げるとカラン吐水口から水出るタイプの製品は切換弁部という名称の物が多いです。メーカーにより呼称が異なります。
 最近ではあまりお目にかかれない浴室水栓で水を出す操作部分が水栓手前の中央にあり、右に回すとカラン、中央で止水、左にシャワー(左右逆の場合あり)となるタイプの製品も切換弁部というものだったと思います。
 水だけしか出ないトイレの独立手洗い部分の水栓でレバーを上げると吐水、下げると止水というタイプの製品は止水ボンネットという名称の部品だったと思います。
 思いつくだけでもこれ程種類があるんだなぁと思いました。とにかく止水不良が発生している状態であれば、操作部分で水を通す部品を交換する事で修繕できます。

 次はハンドルやレバーの下からの水漏れです。昔ながらのグルグル回すタイプのハンドルの下から水漏れする場合はハンドルの付け根にあるパッキン押さえという部品の中にある三角形のパッキンを交換することで修繕できます。
 レバーのタイプは前述のカートリッジを交換することで修繕できます。

 次はシャワーホースです。キッチンや洗面所で吐水口が引き出せるタイプのものは、シャワーホースから水漏れすることがあります。だいたい10年くらいで漏れる事案が多くなってくるようです。水を使用しなければ漏れる事はありませんがシンクの下で発生する為、水が漏れている事が判り難いので気付いたときには被害が深刻な状態になっている場合が多いです。シャワーホースを取替えることで修繕できますが、僕の会社ではシャワーヘッドとシャワーホースとシャワーホースを本体に接続する逆止弁(カプラー)も併せて交換する事を推奨しています。シャワーホースを交換した後に逆止弁から漏れるという事案が多いからです。このような引き出せるタイプの水栓が設置されているのであれば定期的にシンクの下に水気がないかを確認した方が良いでしょう。

 次は吐水口のパイプの根本からの水漏れです。吐水パイプと言われる製品ですが僕等はこれをスパウトと呼んでいます。この根本のパッキンはスパウトの形状により異なりますので、ハンドルで操作するタイプのパイプ径が16〜19ミリの物であればホームセンターでも購入できます。キッチンのシングルレバータイプのものであれば、メーカーや品番により異なりますので事前確認が必要です。

 次は本体を水道管に接続する部分の水漏れです。キッチンはシャワーホース水栓、洗面台やトイレの手洗器水栓であればこの接続部分は基本的に確認できますが、シャワーホースがないキッチン水栓は通常隠蔽されています。本体から接続部までがホースで出来ているタイプのものはパッキンが特殊な為、本体交換となります。このホースの部分からの水漏れも多く発生しています。ホースは本体と一体になっている為、本体交換となります。その他、本体が配管で接続さてているものであれば接続部のパッキン交換で修繕可能です。

 ざっと、こんな感じです。
 見てくださった方の参考になれば幸いです。
 恐ろしいのはシャワーホースからの水漏れと本体と水道管を接続する部分のホースの水漏れですね。大抵、シンク下が深刻な状態になって気が付く事が多く、キッチンシンク周りと床材まで取替えるという事案も稀にあります。
 僕の家のキッチンはシャワーホースタイプの水栓ではないので隠蔽されています。怖いと思いながらも点検するのは億劫ですから無事を祈るばかりです。洗面水栓はシャワーホースタイプです。シンク下の棚の中には何も入れていません。収納下手というのもあるのですが、タオルなんて置いてたら水漏れに中々気が付かないと思うので、極力何も入れないように妻と取り決めしました。というのも我が家は築20年の中古物件でして、洗面水栓は交換していないのです。まだ使えるのですが、いつ使えなくなるかは運次第だと思っています。
 浴室水栓は洗い場の水栓を交換したのですが、なんとなく水圧が弱い気がします。近年の水栓金具は節水機能を持たせているようで、本当に「なんとなく」なのですが、水圧が弱いんです。水圧が弱いからと言って体が洗えないような状態ではないんですけどね。水圧が弱いと言いたくなる程度です。壊れたらツーハンドルの物に取り替えようと思います。安いし、水栓が節水なんてしないでしょうから。
 

 修理の依頼は賃貸でお住まいなら賃貸の管理会社へ、分譲でお住まいなら水栓メーカーが良いと思います。「スグに来て貰わないと、水漏れがやばいんです!」という時は、大丈夫です。
 慌てず水の元栓を締めて、賃貸管理会社かメーカーへ連絡してメーカーの業者を待ちましょう。事を急ぐと良いことはありません。修理までの間は不便でしょうが仕方ない事です。

 僕はこの手の不具合を修繕する事を生業としていますので「この事について聞きたい」というものがあれば、コメントやお問い合わせで内容を頂ければ、分かる範囲でお答え致します。

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