トイレの水漏れ その1

こんにちは。ダディです。

僕は福岡市内マンションのお客様宅に住宅設備の点検依頼などがあれば訪問して修理手配をするという仕事をしています。

最近多いトイレの水漏れは、床とトイレ便器の間から少量の水が染み出てくるといった症状です。

ご依頼をくださったほぼ全てのお客様が心配なさっているのは「流した水が便器と床の間から漏れてきているのではないか」といった内容です。

100%ではありませんが、ご懸念の内容で上記の様な事案は発生しません。

大抵、便器より上から水が溢れていることが多いです。

過去に多くあった事案はタンクと便器を接続するボルトの付近からの水漏れでした。便器の下奥左右に1本ずつあります。そのボルトがタンクを貫通しているものが多く、その貫通箇所から水がボルトを伝って便器に落ちて便器と床の間を伝い便器周り全体に広がるのです。この場合は密結ボルトのパッキンを交換すると改善されます。

その他はシャワー便座(TOTOのウォシュレット等)のノズル付近からの水漏れで、便器の奥側のウォシュレットを取り付けいている辺りから便器の上に漏れた水が便器の外側に垂れて便器と床の間を伝い便器周り全体に広がるのです。シャワー便座の部品はメーカーが一般業者に卸さない事が多いようで(メーカー補修部品等と言われています)便座のフタの内側や便座の側面に記載されたメーカー修理連絡先へ点検依頼をする必要があります。

最近増えたのは小さなお子さんの尿です。近頃の便器の内側はフチが無くなっており、お子さんのオシッコが前面に溢れてしまう事があるようです。子供用補助便座を使っている場合は特に注意が必要なようです。

「いやいや、上記のような感じじゃないよ。トイレの排水が溢れてきてるんじゃないの?」

と、思った方の為に、実際にトイレの排水がトイレの便器と配管の間から漏れた場合の症状がどのようになるのかお知らせします。

建物の2階以上にお住まいの方であれば、そのお部屋で気付くことは殆どありません。下階に水漏れします。その理由は、トイレの配管と床の間に隙間があるからです。配管と便器の間から漏れた水は配管の出てきている床に開けられた穴を伝って床下に落ちて下階に落ちます。開けられた穴と配管の間にある隙間を意図的に塞いでいる事もあるかもしれませんが、私の経験上そのような施工をしているものを見たことがありません。

1階の方。トイレの床が腐食します。近頃のトイレの床の造りは下地材にパーティクルボードという木片を圧縮して作ったような材料を支持脚というもので支え、その上にベニヤ板、クッションフロアシート(以下CF)を貼ります。根太(前述支持脚のような下地となる木材)の上にベニヤ板、CFで仕上げもあります。このパーティクルボードやベニヤ板が水を含む事により腐食や変形が発生するのです。この状態になれば以下のような症状が出ます。便座に座ると便器が動く、便器周辺の床が踏むと沈む、便器周辺の床の色が変わる(シミができている)等です。

このような場合は便器が悪いわけではなく、便器と配管を接合する部分のガスケットというものが密結不良となっている事や配管が割れている事が多いです。床を構成する部材は水濡れしたものは全て交換が望ましいです。

修繕をどこに依頼したら良いのか。

このような設備を大幅に取り替えるような作業は、賃貸でお住まいなら賃貸の管理会社へ、分譲マンションであれば管理組合(管理会社)へ、分譲住宅であればハウスメーカーや購入時の仲介業者へ相談したほうが良いでしょう。賃貸でない方はお知り合いに設備工事や建築業をなさっている方がいらっしゃるなら、そちらが宜しいかと。

特に分譲でお住まいの方はご自身の財産なのですから、信用のおける(倒産したり逃げられたりしないような)業者にしっかりと修繕してもらいましょう。

今回はこれくらいで。他にも住宅設備で気になっていることや心配不安なことがあればコメントください。僕の経験上で良ければ回答します。

住宅設備の異常が発生すると、今までの当たり前の暮らしがとても恵まれている事を実感するとともに大変不便な生活をすることになります。少しでも異変があれば出来るだけ早く点検依頼をしてください。

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